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子供が不登校で無気力になった場合、親はどんな対策をとれば良いのでしょうか?
子供を外に連れて行って“勢い”をつけさせる??
運動をさせて力が湧くようにする??
「もうあなたの面倒はみない!」などと言って、あえて見捨てて、追い込んで、「やる気が湧くしかない状態」にしてしまう??
考え方はさまざま。
その考え方から生まれる対策もさまざまです。
親御さんによって全く違ったことを考え、全く違った対策をとるでしょう。
もちろん、何が効果的かは究極的にはわかりません。
実際にやってみるまでは「謎」ですよね。
その時の子供の状態によって「何が効くか」が変わりますから、単純に白黒つけることはできません。
ただし、対策に伴うリスクの度合いの違いはおおよそ判明しています。
長年の不登校支援の経験から「対策によって異なるリスクの高低」が見えていますから、その違いをお伝えすることはできるのです。
これから「リスクが低くて比較的安全な対策」を2つだけご紹介しましょう。(【A】と【B】)
これからご紹介する対策はどちらもリスクが低いものです。
比較的安全で、効果が現れやすい対策ですから、ぜひ参考にしてください。
子供が無気力になっているケースでたいへん多いのが、「気力がありすぎる親とバランスをとるようにして子供が無気力になっているケース」です。
人間関係とは不思議なもので、ある人がプラスに偏っているとその人と関わる誰かがバランスをとるようにマイナスに偏ります。
それは家庭内でも同じです。家族の誰かがプラスに偏りすぎていると、それとバランスをとるように家族の誰かがマイナスに偏るのです。
「気力がありすぎる親とバランスをとるようにして子供が無気力になっているケース」は、まさにその典型例。気力というプラスに親が偏ることで、それとバランスをとるように無気力というマイナスに子供が偏っているんですね。(※)
※実はそれが原因で子供が不登校になるケースも多いのです。
ですから、そのようなケースに陥っている場合、対策は簡単です。
親御さん自身が適度にクールダウンすればいいのです。
例えば、声が大きすぎる親御さん。
そういう親御さんは、少しだけ声のボリュームを小さくするように心がけてみるといいでしょう。
あなたは「声が大きいことは素晴らしいことだ」と思っているかもしれませんが、世の中にはそう考えない人もいます。
「騒音は公害に含まれているのだから、声が無駄に大きい人は社会にとって迷惑な存在とも言える」
そんなふうに考える人もいるのです。
電車の中で大きな声で携帯電話で話している人が隣にいると、嫌な気分になりませんか?
その嫌な気分がわかるなら、それと似たような嫌な気分をあなたと話している子供が感じているとイメージしてみてください。
その不快感が子供の心に毎日のように蓄積されていけば、無気力になるのもしかたありませんよね。
そこまで考えることができたら、声のボリュームを落とすことの有効性もなんとなくわかるはずです。
驚かれるかもしれませんが……
親が声のボリュームを適度に落としただけで子供が不登校脱出するケースもあるんですよ。
声が大きすぎる親御さんが適度にボリュームを落とし、それによって子供が気力を取り戻し、あっという間に不登校脱出するケースもあるのです。
「自分は声が大きいかも?」と少しでも思っている親御さん(自覚のある親御さん)は今日から少しだけボリュームを落としてみましょう。
「声を小さくすると自分自身がパワーダウンしてしまう気がする……」と恐れてしまうかもしれませんが、安心してください。
大きすぎる声を適度なボリュームに調整することは、パワーダウンになりません。むしろ、今までとは全く次元の異なる新たなエネルギーが湧くようになり、声の大小を状況に応じて使い分けることができるようになるはずです。
【使い分けの例】
芸人さんのような大きすぎるくらいの声
→熾烈な競争の中で勝たなければならない場面で利用
人に不快感を生じさせない適度なボリュームの声
→カリスマ性のある存在として集団を引っ張っていく場面で利用
控えめな声やささやくような小さな声
→誰かのこと癒してあげたい場面で利用
このようにして声を使い分けることができ、あなたは今までとは全く違うレベルの人間に生まれ変われるのです。
親自身を変化させることで子供を不登校脱出に向かわせるSIAPROJECTの手法は、親御さん自身の人生まで別次元に飛躍させる素晴らしい手法なんですよ。
話を元に戻しましょう。
「親の声が大きすぎるために子供が無気力になっているケース」について前述しましたが、それとは別に「なんでも自分でやろうとする親御さんが子供を無気力にしているケース」もあります。
この「なんでも自分でやろうとする親御さんが子供を無気力にしているケース」も「気力がありすぎる親とバランスをとるようにして子供が無気力になっているケース」です。
なんでも自分でやろうと親御さんが思えるのは、気力がありすぎるからですよね(笑)
気力がなければ「なんでも自分でやろう」とは思いませんし、仮に思ったとしてもできないでしょう。
ですから、いろんなことを一手に引き受けて自分でやろうとする親御さんは“気力過剰”になっている可能性が高く、その気力過剰によって子供を無気力にさせている可能性が高いのです。(=気力過剰というプラスに偏っている親とバランスをとるようにして子供が無気力というマイナスに偏っている)
このケースの解決策もシンプルです。
なんでも自分でやろうとするのをやめるだけでOK!
もうちょっと人に頼って、誰かに甘えて、助けてもらって、自分が引き受ける範囲を狭めてみましょう。
それだけで「親の気力過剰の印象」が薄まり、子供がバランスをとる必要がなくなり、無気力でいる必要がなくなってきます。
親御さん自身は自分が引き受ける範囲を狭めたことで時間とエネルギーが有り余るかもしれませんが、その有り余る時間とエネルギーは自分がワクワクすること(好きなこと)に使ってください。
親御さん自身がワクワクすること(好きなこと)に時間とエネルギーを使うようになると、いろんなことがうまくいくようになります。ここでは細かく書きませんが、さまざまな領域から物事がうまくいくようになり、それによって子供が不登校脱出に向けて大きく前進するようになるのです。(※)
※この細かいメカニズムに関しては、ひふみ~よ会員の皆さんはよくわかるはずです。よくわからない方は、過去の音声やバックナンバーをおさらいしてください。
例えば、子供が「働かずにラクして金儲けしたい」と言ってきたとしましょう。
そして、それが夢だと言ってきたとします。
働かずにラクして金儲けするのが夢だと言うのです。
その場合、あなたが親だとしたらどう思うでしょうか?
正常な感覚の持ち主であれば「何をバカなこと言ってるんだ!!」と思うはずです(笑)
そう思う方がまともだと思います(笑)
「働かずにラクして金儲けしたい」なんて考え、かなりクレイジーな大人でなければ肯定できないでしょう。
ただ、だからこそ子供は素晴らしいのです。
大人がバカにして考えもしないようなことを真剣に考えて真剣に夢見ることができる。
それができるからこそ、子供って輝いているんですよね。
さらに言えば、子供にはそのバカみたいなことを本当に実現してしまう可能性が大いにあります。まだまだ若く、これからできることがたくさんあるので、その人生(時間)の使い方しだいで信じられないほどのことができる可能性が大いにあるのです。
子供が年をとって大人になる頃には時代も大きく変わっているでしょう。
その時代変化によっても「バカみたいな夢」が「普通のこと」に変わる可能性は大いにあります。
「未知の大きさ」が子供の素晴らしさ。
その素晴らしさを大切にしてあげていますか?
不登校の子供が無気力になっているケースでよく見られるのが「親がまともすぎるケース」です。
親御さんがとてもしっかりされていて、極めて常識的で、“現代”でうまくいっている場合、その常識と成功体験にとらわれて子供のバカみたいな夢を潰そうとしてしまいます。
直接潰すわけではありません。遠まわしな言葉やなんとなくの顔の表情や話し方などで「それはバカみたいな考えだ」というメッセージを子供に送ってしまい、それによって子供の夢が潰されてしまうのです。
そうなってしまうと、子供は夢を失い、向かう先をなくしたために気力が湧かなくなってしまいます。(=無気力)
今これを読んでいるあなたも、夢や希望がなければ無気力になると思いませんか?
夢も希望もない……それなのに気力がモリモリ湧いてくる!!ということはなかなか難しいですよね。
やっぱり夢や希望があったほうが「あれ(夢)に向かって進んでいくぞ!!」と気力が湧きやすく、無気力を抜け出しやすいでしょう。
ですから、「どんなにバカみたいな夢でもその夢をバカにしない感性」を養っておいてください。
感性を養う??
そんな遠まわりなことしなくても「子供の夢をバカにしない」と決めればいいだけなのでは??
そう思う方も多いかもしれませんが、「子供の夢がバカみたいだと思ってもバカにしない!」と決めるだけではうまくいきません。
そんな表面的な決意だけでは“本音”が変わらないからです。
表面的な意識で「子供の夢がバカみたいだと思ってもバカにしない!」と決めても、心の奥底の本音は変わらず、子供がバカみたいな夢を語った時に「バカみたいなこと言ってる!」と反射的に無意識が反応してしまうでしょう。
その無意識反応が起きれば、遠まわしな言葉やなんとなくの顔の表情や話し方などで「それはバカみたいな考えだ」というメッセージを子供に送ってしまい、子供の夢を潰してしまいます。
そうなってしまえば、子供の気力が湧く方向には向かいません。
ですから、無意識反応から変化を起こすために、普段から「どんなにバカみたいな夢でもその夢をバカにしない感性」を養うようにしたほうがいいのです。
出来る限り頭を柔軟にするために、さまざまな考え方に触れましょう。
できれば、自分とは全く違った生き方で幸せに生きている人たちのナマの声を聞いたり読んだりするといいですよ。
そうして自分の“枠”を超えた情報に触れ続けることで、バカみたいな夢がバカだと感じられなくなってきます。
いい意味で許容できるようになってくるのです。
それが感性が養われていることの表れです。
その感性の育みによって無意識反応が変わり、遠まわしな言葉やなんとなくの顔の表情や話し方などで「その夢いいね!」とメッセージを子供に送ることができ、それによって子供の夢が尊重され、気力を取り戻すことになるんですね。
不登校対応の改善は“根本”から図るのがコツです。
一見遠回りに見える道が、実は一番の近道。
そのことに気づけるかどうか、そして「一見遠回りに見える本物の近道」を選べるかどうかによって、子供の未来は大きく変わります。
あなたはどちらを選びますか?
以上、子供が不登校で無気力になった場合の親の対策のうち「リスクが低くて比較的安全な対策」を2つだけご紹介しました。
まずはこれらを頭に入れて“親御さん自身”に変化を起こしてみてください。
きっとお子さんに良い変化が起きるはずです。
どちらも強力な対策ですから、しっかりと取り組めば驚くほどの変化が子供に起きるはずですよ。
執筆者:SIAPROJECT代表 木村優一
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