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親御さんがお子さんの前向きな姿に感動して涙を流すとき、私はそれを見て“違和感”を感じることがあります。
きっとそれは私が元不登校だからで、その“違和感”の正体は不登校経験者と不登校未経験者の大きな隔たりです。その隔たりを埋めることが不登校対応で最も求められることなのですが、なかなか難しいことなので、私は角度を変えて何度も説明しています。
<目次>
以前、あるお母さんが息子さんの姿に感動して陰で泣いているとき、私は「この涙の意味を知ったら息子さん傷つくかもなぁ」と思いました。
そのお母さんは息子さんの表面的なところだけを見ていたからです。
その息子さんとお母さんの本当の気持ちは私にはわかりません。私は私の人生しか生きたことがなく、その息子さんでもお母さんでもありませんので。ただ、私が第三者として見ていて“違和感”を感じたのは事実です。お母さんが息子さんの表面的なところだけを見ていたことも発言から伝わってきました。
私はそのお母さんに何も言わなかったのですが、例を示して説明してあげたいのが正直な気持ちでした。
ここでは、そのときに私がお母さんに伝えたかったことを書きます。(例を示しながら)
例えば、子どもが久しぶりに学校の友だちや先生と会い、そこで現実に直面した場合、ひどく落ちこむことがあります。「自分は不登校なんだ……」と改めて認識し、気分が落ちるのです。
学校の友だちや先生と会わず、自宅にひきこもっていれば現実がそこまで感じられません。友だちと自分の差をリアルに感じることが少なく、割と平気でいられます。
けれども、学校の友だちや先生と会うと途端に自身の現状がリアルになります。自分が劣っているような、出遅れたような、マイナスに近い感覚が強くなり、ショックを受けてしまいます。
そのような状態でその子が“発言”を求められると、表面的には本音と違うことを言いたくなります。本当は自分が情けなくて、その場にいるのが嫌でたまらないのに、その本音を隠して表面的には立派に受け答えするのです。
「みんなや先生のおかげで学校に来れました。ありがとう」
といったように。
その様子を見た親御さんが「この子は友だちや先生に感謝できている!」と感動して泣いたら、子どもはどう思うでしょうか?
子どものマイナスな気分にまったく気づかない鈍感な親に見えるでしょうし、「この親には何もわかってもらえないだろうな」と思うでしょう。
もっと深刻なケースもあります。
子どもが泣いている様子を見て親も泣く場合です。
例えば、子どもが大勢のクラスメイトや先生の前に立ち、
「友だちや先生、親、みんなに感謝しています」
と言って泣いている場合、共感力がない親御さんはその言葉が本心だと解釈します。
お子さんは本当は不登校の自分が恥ずかしくて情けなくて泣いていて、本心を言うとますます恥ずかしくなるから言わずに泣いているのに、親御さんは上辺だけの発言が本心だと思いこんで「みんなに感謝して泣いているこの子は素晴らしい(涙)」と思いながら泣くのです。
このような親御さんの涙の意味をお子さんが知ったら、どう思うでしょうか?
子ども→ 恥ずかしくて情けなくて人前で泣いている
親→ 「みんなに感謝して泣いている子どもは素晴らしい」と感動して泣いている
まったく噛み合っていません。このズレを知った子どもはショックを受けるでしょう。「親はぜんぜんわかっていない」と感じて心を閉ざす子どもも多いはずです。
厳しい現実ですが、このズレが埋まらない限り本物の不登校改善は起きません。
前述のお母さんと息子さんがこの例のようだった、と言っているわけではありません。これはあくまでも一例。他にもさまざまなケースがあります。それについてここでは細かく説明しません。ここではズレ(隔たり)のデメリットを理解しておいてください。
「子どもの本心」と「親の解釈」にズレがあると不登校の子どもや元不登校の大人は“違和感”を感じ、不登校未経験者の親御さんや先生が遠い存在に感じるものです。遠い存在は協力者にならないと感じるので、いつまで経っても両者に“協力”が成立しません。協力が成立しないままだと今不登校の子どもは不登校改善が進まず、不登校脱出が遅れます。
元不登校の子どもや大人も安心できません。親子間で“協力”が成立していないのですから、学校や仕事で困ったときに親の力を借りず、耐えきれなくなったときに不登校再発や出社拒否が起きます。
ですから、子どもの本心と親の解釈のズレを解消するための取り組みが必要なのです。(それを行なっているのが、ひふみ〜よです)
普段、私は自分自身の不登校を思い出すことがほとんどありません。今の生活が楽しすぎるので自分が不登校だったことなんて普段はすっかり忘れて生活しています。
けれども、今回のような記事を書くと不登校だった頃を思い出します。タイムスリップしたかのように当時を思い出すんですね。こうして書いている今も当時の自分が頭に浮かんできて、不登校だった頃の私の心の声をひとつ思い出しました。それは、こんな声です。
「何が立派だよ!お前ら大人の価値観に合わせて発言してあげてるだけなんだよ。子どもの気持ちに気づけないなんてバカじゃねーの!?」
汚い言葉ですみません。当時の私は子どもでしたので(笑)
ポイントは、これほど汚い言葉が心に浮かぶほど親や先生に敵対心を抱いていた点です。これほどの荒々しい心の声が生じた原因は“ズレ”です。母親や先生が私の発言の表面だけをとらえて立派だとほめたので、そこにズレを感じ、荒々しい気持ちになったのです。
当時の私にとって、親や先生が満足する発言をすることは簡単でした。「こういうことを言えば大人は喜ぶんでしょ」と思いながら発言することもよくありました。だから親や先生を感動させることも簡単でした。私の上辺だけの言葉で感動する親や先生の様子を見て「この人たちに僕の気持ちは一生わからないんだろうな」と思い、心を閉ざし、何も相談しなくなりました。それがその後の不登校悪化・長期化の原因のひとつです。
子どもの本心と親の解釈のズレ(隔たり)、これをどのようにして解消すればいいのか?
その方法は一言でお伝えできるものではありません。さまざまな知識が必要ですし、プロの力を借りてトレーニングしていく過程が必要です。まずは、SIAPROJECTホームページに無料で掲載されてある不登校対応のポイントをすべて読んでみてください。それだけでもいろいろとヒントが得られるはずです。
ここでは1つだけ、ポイントをお伝えしておきます。
子どもの本心と親の解釈のズレ(隔たり)を解消するための重要なポイントは、“いい子”を演じる子どもの悲しみと輝きをイメージすることです。
“いい子”を演じて親や先生が喜ぶ発言をする子どもは、本当の自分を出せない窮屈さとともに生きています。孤独感も強まっています。その孤独と窮屈さで人生に絶望するような感覚もあり、心の悲しみが色濃くなっています。その悲しみを想像して、子どもになりきって悲しみを感じてみましょう。それだけでも“ズレ”が解消されるほうに近づいていきます。
悲しみを想像できたら、輝きも想像しましょう。“いい子”を演じて親や先生が喜ぶ発言をする子どもは、賢さと優しさがあります。こうした発言をすれば大人は喜ぶと判断できる知性もありますし、自分の本心を出すことよりも周りを喜ばせることを優先する優しさもある子です。その賢さや優しさは輝きです。その輝きまでイメージすると、子どもの本心と親の解釈のズレ(隔たり)が消えやすくなります。
どうしてそうなるか?は考えないでください。やってみればわかります。この想像をするだけでもズレが解消に近づきますから、とりあえずやってみてください。
この記事が読者のみなさまの力になることを信じています☆彡
執筆者:SIAPROJECT代表 木村優一
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